わたしたちをつなぐもの

卒業生が1人亡くなったと知らせが来たのは、2日前でした。15年ほど前の卒業生で、その代の学生は人数が多かったため、本人とはそれほどたくさん言葉を交わしたわけではありませんでしたが、体が大きく周りにはいつも友達がいる楽しい人だったことはよく覚えています。大学の近くで「お別れ会」が開かれるというので、1時間くらい参加するつもりで、昨日出かけてきました。
亡くなったのは本当に突然だったようです。先週まではニコニコ楽しく暮らしていたのに突然いなくなってしまい、ご家族はどんな思いでいるのか…想像もできませんが、ご両親も弟さん家族も涙ながら故人を偲んで笑顔や笑い声が起こるような、とてもあたたかい会でした。お母様からは、つい最近私が出ているテレビ番組を偶然見て「僕の先生だよ」と教えてもらったのだと聞いて、胸がつまりました。

この会には同じ代の卒業生も20名ほど集まり、それこそ卒業以来会っていなかった人たちにもたくさん会えて、彼らの最近の様子や活躍している姿を知ることができました。みんなでドイツに留学した時の写真を見て思い出を語ったり、自分たちの家族の写真を見せ合ったりして、私も早めに帰るつもりが結局最後まで残ってしまいました。こんなきっかけで集まるのは悲しいけれど、彼自身いつも友人を大事にしてつねに連絡をとっていてくれたからこそ、図らずも多くの懐かしい人たちに会えて本当にすてきな時間を過ごすことができたので、彼に対しては心から感謝の気持ちでいっぱいです。個人的にそれほど付き合いがあったわけではないのに、帰り道は涙がなかなか止まらず困りました。これまで本当にありがとう。ご冥福をお祈りしています。(草)